2020年11月11日「OSS X Users Meeting #29」が開催され、260名以上の参加者にお集まりいただきました。 当イベントは2012年にSCSK R&Dセンターが中心となり「OSSユーザーのための勉強会」として発足し、2019年から「OSSユーザーのための勉強会運営コミュニティ」として国立情報学研究所吉岡様・法政大学坂本様・スタイルズ矢野様のご協力を得て運営しております。 第29回目となった今回のセミナーは「OSS×AI/Deep Learning」に
この記事では自然言語処理の応用例として、プログラミング言語を学習した「CodeBERT」というモデルを用い、プログラムコードから説明文章を生成するAIについて紹介します。 CodeBERTとは自然言語処理の分野では、2018年に登場した自然言語処理モデル「BERT」が様々な場所で使用され、より発展的な研究も行われるようになりました。 中でも注目されているのが「マルチモーダル学習」という手法です。 この学習手法では、「画像」「テキスト」「音声」「動画」といった複数の形式の異
IoTや自動運転、VRなどの分野で利用されているエッジコンピューティングでは、デバイス内で処理が行われるためセキュリティのリスクが高まります。エッジデバイスには気密性の高いデータが含まれることがあるため、ユーザーのプライバシーや企業の機密情報を保護するためのセキュリティ対策が求められています。 当社はこれまで、複数のエッジデバイスにデータが分散している場合にデータではなくモデルの重みをやりとりすることで分散された知識を統合しながら学習をするFederated Learni
新型コロナウイルス感染症 COVID-19 が依然として全世界で猛威をふるっています。この原稿を書いている2020年の8月末の時点では、収束までの道筋はまだ見えていませんし、たとえ今回のパンデミックが収束しても、また次の新たな感染症が現れる可能性も考えられます。COVID-19 によって、私たちの社会生活は大きな影響を受け、苦しまれている方々も多くおられます。 そうした状況に対処するため、「新しい生活様式」、「ニューノーマル」などの言葉で、感染の拡大と医療の崩壊を防ぎつつ
エッジコンピューティングはネットワークの境界に近い場所にあるデバイス(エッジデバイス)を活用して、クラウドとエッジデバイスの間で処理やデータの共有を行い、高速で効率的な処理を実現する技術です。エッジコンピューティングはIoTやVRなどの分野で利用されており、エッジデバイスを活用したAI技術が注目を集めています。 当社はこれまでAIの深層学習手法として最も普及しているDNNによる機械学習手法をエッジデバイスで活用するため、DNNモデルの「高速化・軽量化」の研究を行ってまいり
第3次AIブームの火付け役であるディープラーニングは、現在も様々な分野への実用化が進み課題解決に寄与しています。しかし一般的にディープラーニングで高い処理精度を出すには膨大な量の学習データが必要とされ、その学習データ収集がAI導入の障壁となるケースが多く存在します。 当社はこれまで、上記の学習データ不足の課題に着目し、画像分類に焦点を当てた「学習データ不足」に対するアプローチを研究してまいりました。 AIの学習において代表的な学習データ不足のケース本研究は「学習データ不足