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Generative AI アイデアキッチンとは ~SCSKグループにおける生成AI活用アイデア創出への取り組み~


はじめに

SCSKは、SCSKグループ内で安全に利用できる生成AIサービス「SCSK Generative AI(SCSK-GAI)」を2023年5月にリリースし活用しています。2024年1月時点で、SCSKグループ全体(協力会社含む)で約16,000人がSCSK-GAIを利用しています。

また、SCSKでは、2022年度より「技術起点の事業アイデア創出ワークショップ」をSCSKグループ内で開催し、技術を起点とした事業アイデア発想を促進するノウハウ蓄積やフレームワーク整備を行っています。この活動を踏まえて、トレンド技術である生成AIに対しても、Insight Edge社(住友商事グループ)が考案した、技術の優位性を見出しその技術を「顧客価値」へと変換する「技術マーケティング」の手法を適用することで、現在多数のアイデアを生み出しています。

生成AIを活用するためのアプローチ

SCSKでは、生成AI活用促進のために以下の3つのフェーズを設定しています。

  1. 導入フェーズ
    生成AIに気軽に触れられる環境をグループ内に提供し、AIの面白さや凄さを体感する

  2. アイデア創出フェーズ
    各組織の現場における生成AIの活用アイデアを発想・共有する

  3. PoCフェーズ
    AI CoE(Center of Excellence:AIの専任部隊)でPoC(Proof of Concept:アイデアが実現可能かを確認する検証作業)を実施し、活用可能なアイデアを形にする

各組織の業務における生成AIの活用方法を探り、社内の業務効率化や生産性向上を図る「アイデア創出フェーズ」においては、生成AI活用アイデアを創出する場として、「Generative AI アイデアキッチン」を開催しています。

「Generative AI アイデアキッチン」について

「Generative AI アイデアキッチン」では、組織やプロジェクトごとに結成されるチームが参加し、それぞれの業務において生成AIをどのように活用できるかを探求します。

「Generative AI アイデアキッチン」は、Insight Edge社(住友商事グループ)が考案した「技術マーケティング」のアプローチを採用しています。

「Generative AI アイデアキッチン」は、以下の流れに沿って実施されます。

「Generative AI アイデアキッチン」の流れ

  1. 業務の棚卸し

  2. アイデア発想(個人&グループワーク)

  3. 生成AIによる効果検証

  4. 検証結果の共有・ノウハウ蓄積

アイデア発想グループワークのプロセス

「Generative AI アイデアキッチン」のアイデア発想プロセスにおけるグループワークは、以下のプロセスで実施します。

  1. キャラクターカードと業務のマッチング
    マッチングさせるアイデアは質より量を重視し、より多くのアイデアを発想することを目指す。

  2. キャラクターカードの選択
    「生き字引」「アイデアマン」「助っ人」など、生成AIを様々な技能や知識を持った人に見立てた「キャラクターカード」を用いて、アシスタントとして支援してほしいキャラクターを選択する。

  3. 参加者が発想したアイデアの共有
    アイデアのポジティブな面に着目して、グループワーク参加者でアイデアに磨きをかける。

アイデア発想の後、実際の業務で生成AIを利用して、上記のプロセスで発想された生成AI活用アイデアの効果の有無を検証します。
検証結果については後日発表の場を設け、効果の有無を参加者に共有しています。
また、「Generative AI アイデアキッチン」で蓄積された生成AIの活用ノウハウや事例は、社内サイトを介してSCSKグループ内に共有されています。

最後に

SCSKは、「Generative AI アイデアキッチン」を開催することにより、SCSKグループ内で生成AIに対する様々な意見や企画を収集し、生成AIの活用アイデアを蓄積しています。
また、今後「Generative AI アイデアキッチン」で発想したアイデアをもとに、当社の製品・サービスへ生成AIを適用する事で提供価値の向上を図るとともに、アイデア発想のノウハウとフレームワークをお客様にも共有・展開していくことで、お客様との共創活動を進めていきます。